人事・労務管理・産業医サービス(ひまわり産業医事務所)
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INTERVIEW01
義農味噌株式会社
代表取締役社長田中正志 様

会社と社員、双方の立場で考え、真摯に向き合ってくれました。 苦境を共に乗り越えてきた、心強いパートナーです。

義農味噌株式会社 代表取締役社長 田中正志様に、当事務所にご依頼いただいた背景や、共に歩んできた30余年を振り返りながら、お話を伺いました。

会社概要についてお聞かせください。

当社は、1953年の創業より、「売る商品ではなく、自分が食べるものを創れ」という基本方針のもと、地元愛媛の麦みその開発・製造・販売に取り組んでまいりました。
 
創業者である田中義一からこの方針を受け継ぎ、私が社長に就任したのは創業50年を迎えた2003年。現在は、創業以来つくり続けてきた生味噌をはじめ、だし入り味噌、業務用味噌、即席みそ汁、ひしおなどのおかず味噌、醤油、また全国各地の素材を生かしたドレッシングなどの地産地消の商品開発にも力を入れています。
 
こうした取り組みを通じて、私たちは愛媛の郷土の味である麦みそを次代へ継ぎ、食を通じた社会貢献を目指しています。

横本事務所に依頼するに至った経緯をお聞かせください。

私の父である先代社長の時代からですから、お付き合いはもう30年以上になりますね。横本さんに依頼するまで社労士に頼ったことはなく、母が労務管理を担当していました。ですから、最初は相談相手のような形でお付き合いが始まったと聞いています。

横本事務所が行った施策について教えてください。

2003年に私が社長に就任して以降は、就業規則や労務規則をつくる際など、随分とサポートをしていただきました。2010年に本社及び本社工場を新設し、それまで松前町内に点在していた工場を新社屋に集約したのですが、会社の成長につれて社員を増やすと、それに伴い人の問題も増えてきたんです。
 
当時は、その問題をクリアできるだけの企業体力とノウハウがなく、結構長い間戦いました。その過程を共に戦ってくれたのが横本さんです。

実際に施策を行ったことでどのような効果がありましたか?

横本さんのいいところは、100%会社側ではなく、かと言って社員の側でもない。51対49くらい(笑)。
 
会社を良くするために動いてくれるんですが、社員は必ず守るというスタンス。社長に就任した当初、私は自分中心に物事を考えていたので、横本さんの考えに納得がいかなかったのですが、実際にそのスタンスで取り組みはじめたら次第にうまく回りはじめて…今ではほとんど問題のない、超ホワイト企業になりました(笑)。
 
社員は家族、だから社員を守るんだという考えが板についてきました。なので、今の社風は相当いいですよ。移転してから10年くらいかかりましたが、さまざまな問題を乗り越えてきたからこそ、ここまでたどり着けたのかなと思います。

コミュニケーションを積極的にとられていたのでしょうか?

そうですね。何か問題が発生して相談したいとき、横本さんはすぐに飛んできてくださるんです。課題や人間関係など、目に見えないところも敏感に気づいてくださり、社員とも近い距離でコミュニケーションを重ねながら解決に導いてくださいました。
 
最初は社員たちも横本さんに対して「誰が来たんだ?」という感じでしたが、今ではウェルカムな雰囲気。「会社がもっと良くなるために来てくれたんだ」という思いを社員のみんなが持っていると思います。
 
現在、当社では年に2回、経営計画発表会を行なっています。そこでは私が会社のこと、これまでの歴史や経営理念についてなどの講演をして、各部署がそれぞれ企画発表をするのですが、就業規則の変更など、説明が必要なときは横本さんにも来ていただいて、社員の前で説明していただいています。

社員の皆さんを大切にされて、労働環境の改善等を行ったことが表彰されたと伺いました。

2019年の「第8回 四国でいちばん大切にしたい会社大賞」において、「中小企業基盤整備機構四国本部長賞」を受賞しました。四国地域イノベーション創出協議会が主催するこの賞は、社員や顧客、地域から必要とされ、「大切にしたい会社」と思われている企業等に贈られるもの。当社の経営理念に社員が共鳴し、一丸となって社員のやりがいや労働環境の改善、社会貢献へ取り組んだことが評価され、大変嬉しく思っています。

経営理念を大切にする社長の想いが伝わってきます。

やはり経営理念は大事ですよ。まず、「えひめの麦みそ文化の伝承・発展」「食を通じて健康とおいしさで、社会に貢献」「幸福の共有を目指し、共に学び成長」という経営理念をつくり、会社として目指すところを明確に示すこと。
 
そして、理念を実現することがみんなの利益につながるから協力してくださいと、入社1年目からしっかりと伝えることに努めました。そうすると、次第に社員のみんなが経営理念を自分なりに噛み砕いて、積極的に行動してくれるようになっていきました。
 
社員とのトラブルを抱え戦った時期を乗り越え、今は、社風や経営理念を理解してくれた社員が残ってくれている。なので、私も心の平穏がありますし、ストレスを感じることが減りましたね。横本さんのお蔭もあり、今のギノーみそ(義農味噌)はとっても健全ですよ。

横本事務所に対する率直な評価をお聞かせください

何かあったらすぐに相談できる人。それが横本さんです。お互いに経営者として苦労をして今の会社を築いてきて、修羅場も乗り越えてきている。それこそ私が社長に就任してから20年、本当にしんどい時期を一緒に戦ってきてくれたことに感謝しています。本当に信頼できますし、何を相談しても大丈夫というのがあります。
 
それに横本社長はとても勉強家なんです。私たちではなかなか学べないようなこともいち早く勉強されて、会うたびに人間が大きくなっていくなと感じていました。
 
だから、点数をつけさせてもらうとしたら100点ですね。夫婦で我武者羅に走って来られて、今は立派な後継者もいらっしゃるから、その点も安心ですよ。
 

社労士 横本より

田中社長のお父様にあたる先代の時代からお付き合いをさせていただき、先代社長と奥様には本当に良くしていただきました。
 
田中社長もおっしゃられていましたが、新社屋が完成した頃から、さまざまな課題が明るみになってきました。それは、ハードが良くなったことで、今まで見えていなかったものが見えるようになってきたということ。当時は社員の方とのトラブルを抱え本当に大変だったと思いますが、田中社長は決して逃げなかった。だから辿り着けた今だと思うんです。
 
今では、田中社長は問題を抱えた社員への対応の仕方もマスターされていますし、何より社員を大切にされている姿勢が素晴らしい。加えて経営計画発表会など、社員みんなが集まる場を設け、改めて経営理念を共有し、みんなで意思統一をしているから会社がうまくいっているのだと思います。聞いたところによると、「お好み焼きまーくん」と題して、社長自ら鉄板の前に立ち、社員の皆さんにお好み焼きを振る舞うイベントもあるとか。社員との距離の近さを感じるエピソードですよね。
 
私自身、今後も社員の皆さんと積極的にコミュニケーションを図り、より働きやすい環境整備のサポートをさせていただけたらと考えています。

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