人事・労務管理・産業医サービス(ひまわり産業医事務所)
TEL.089-984-2078
[受付時間]9:00-18:00(土日祝を除く)

INTERVIEW03
医療法人社団門の内会 渡部病院
院長青野潤 様

医療系に通じた唯一無二の社会保険労務士法人として 病院改革、経営を支え、導いてくれる事務所です。

医療法人社団門の内会 渡部病院の青野潤院長、由紀子事務長(兼院長補佐)は、先代が遺した3つの施設に、新たな風を吹かそうと奮闘中。当事務所にご依頼いただいた背景や取り組みの内容について、お話を伺いました。

渡部病院の歴史について教えてください。

当院は1980(昭和55)年に、私の義父にあたる渡部達夫が開院しました。以来、先代は骨身を惜しまず地域医療に貢献し続け、老人保健施設や特別養護老人ホームなども開業。保健や福祉と連携した良質な医療サービスの提供を行ってきました。
 
しかし2021(令和3)年に前院長は急逝し、同年5月から私が院長の重責を担うことになりました。先代時代より変わらず、「全ての方にとって必要とされる病院であるように」とのモットーを引き継ぎ、妻である由紀子事務長とともにより良い施設とするための第一歩として現状把握を行いました。
 
そこでつまびらかになったのは、事務方の脆弱さ。顧問税理士はいましたが、社労関係は事務員が行っており、専門職の必要性を痛感しました。これは当院に限らず、家族経営を基本とした多くの医療施設が抱えている課題であるとも言えます。

横本事務所に依頼するに至った経緯をお聞かせください。

労務関係の改革を急いで行わないといけない状況に気づいたものの、私自身は医療の最前線でやるべきことが山積しています。また由紀子事務長も目の前の業務に追われているような状況で、まさに八方塞がりでした。
 
そこではっと思い出したのが、愛媛大学医学部の後輩である医師の奥野祐希さん。彼女のお父様である横本事務所の横本恭弘先生に相談してみようという話になったのです。横本先生が愛媛を代表する社会保険労務士であることは私も知っていました。
 
依頼をした1番の理由は、先生の経験や知識を当院の改革に生かしてほしいと思ったこと。そして第2の理由は、奥野さんが産業医として横本事務所に入所されていたこと。
 
医療や介護業界は専門職が闊歩する特殊な世界で、一般企業とは違う常識があります。そこに通じている奥野さんがいることで、話がスムーズに進む面が出てくるのではないかと考えました。2022(令和4)年2月に横本先生にお会いし、その席で顧問契約を締結しました。

由紀子事務長は横本先生にどんな印象をもたれましたか。

当院は家族経営を基盤に成長してきたため、先代院長の強いリーダーシップのもとに運営されてきました。また現場の人材にも恵まれており、そうしたマンパワーで走ってきたという状況でした。一方で病院、老人保健施設、特別養護老人ホームという3つのスキームの元に運営されており、本来でしたら非常に高度な社労関係のスキルが必要だったのです。
 
そうしたこちら側の不備をわかっている状況で初めて横本先生とミーティングをした時のことは忘れられません。約2時間にわたり状況をお伝えしたのですが、横本先生はその全てを受け止めてくださり、「大丈夫ですよ。一緒に改善をしていきましょう」と言ってくださりました。
 
正直、何からどう手をつけていいのか、大きな不安を感じていた私は、その言葉に救われたのです。背負っていた重荷を横本先生が一緒に持ってくださることに、安堵しました。
 
その後も折に触れ質問・相談をさせていただいたのですが、とにかくお返事が早い。これまでだと交流のある他院の事務方に聞いたり、インターネットで調べたり時間がかかっていたことも、その場で答えを提示してくださるので、スピーディに仕事ができるようになりました。

再び青野院長にうかがいます。最初に横本事務所に依頼した内容は何でしょう?

これまで内部で作った就業規則があったのですが、内容に矛盾も多く正直言って形骸化していたんです。就業規則は国でいえば憲法のようなもの。当院の指針となる大切なものですから、「まずこれをきちんとしたものにしたい」と横本先生にお願いしました。作業を進める上で勤怠管理にも問題があることがわかり、現在はそれらの作業が進められています。
 
就業規則の再整備にあったて、私が感心したのは、横本先生がボトムアップを大切にしていること。現場のスタッフ、職員の声に耳を傾けて、小さな声も取りこぼさないようにされているんです。
 
気づけば横本先生を慕うスタッフや職員が増えており、すごく信頼関係ができていることを実感していますが、その状況だけ見ても、現場から支持される就業規則ができるだろうと期待しているところです。
 
当院は、本当にスタッフ、職員に恵まれています。これは笑い話なのですが、横本事務所にお願いすることを決めた時、「いいようにされてしまうんじゃないか」「病院のためにならないのではないか」と懸念するスタッフもいました。これは決して悪い気持ちではなく、病院のことを思って出た感情。そのスタッフたちが、今では横本先生に絶大な信頼を寄せています。院長としてとても嬉しく思っています。

顧問契約を結んでよかったと思うことは?

経験に即した助言がいつでも得られること。電話やメールで日常的にやりとりを行っており、折に触れ足を運んでいただいています。また多忙を極める横本先生だけじゃなく、奥さまである横本里美副所長、そしてスタッフの方も含めた「チーム横本」で対応してくださるので、いつでも安心を感じています。
 
今や「わからないことがあれば横本先生へ」という流れができており、それを捌いてくれて解決に導いてくださっています。私たちは医療を提供していますが、横本事務所は当院にとっての「かかりつけ医」であり「よろず相談所」となっています。

今後、横本事務所に期待することは?

社労関係についてはもう大船に乗ったような気持ちです(笑)。法人本部が確立し、業務請負を集約することで効率化も進められています。今後は産業医としての資格を持つ奥野さんに、一貫してお願いすることも考えています。
 
社会保険労務士と産業医の両方に対応できる事務所は、全国でも珍しいのではないでしょうか。唯一無二のワンストップサービスを提供する事務所として、大いに期待しています。当院は「100年続く病院」という目標を掲げていますが、横本事務所と一緒にこれからも歩んでいきたいと願っています。
 

社労士 横本より

医師としてキャリアを積んできた奥野祐希が当事務所に入所し、旧知の院長夫妻との関係から、地域に根ざした医療、福祉を提供してきた渡部病院さまとご縁ができ、大変嬉しく思っています。
 
社会保険労務士と産業医のワンストップサービスという新たな方向性を見出せたのは、渡部病院さまのお陰だと思っています。若き院長はその行動力と発想力で、就任以来、由紀子事務長とともに病院改革に力を尽くされています。職員はパートを含めて200人を超えており、新しいことに挑戦する際には多少の反発も懸念されます。
 
しかし非常に人材に恵まれており、改革は順調に進んでいるといえるでしょう。その背景には、私のコミュニケーション能力も役立っていると自負しています。これは別の事業所さんのケースですが、窓口の管理者だけではなく、現場の従業員さんから直接連絡をいただくことも多々あります。
 
近年、代替わり、事業継承などのご相談が増えています。トップが変わった時の問題点は、労使の良い関係の継続ができるかどうか。幸いなことに渡部病院さまは院長夫妻のお人柄もあり、いい感じで代替わりができつつあると感じています。そのお手伝いをしっかりとしていきたいと思っています。

PAGE TOP